音羽書房鶴見書店では、大学向けの英語教科書、イギリス文学やアメリカ文学、並びに英米文化関連の書籍並びに一般書を出版しております。

2024年度 教科書・研究書カタログ

Books一般書・研究書

書籍紹介

9.78476E+12

イギリス文学・イギリス文化

エリザベス・ボウエンを読む 
著者 エリザベス・ボウエン研究会 編
全3部構成,執筆者18名20編の論考から成る,ボウエン文学の全体像をとらえると共にその本質を極めようとする本格的研究書。
判型・頁数 A5判上製・424頁
定価 本体4,200円+税
ISBN 978-4-7553-0293-0
出版年月 2016年8月

序章 エリザベス・ボウエンの二十世紀
二つの祖国を超えて─戦争とフィクションのコンポジション─
太田 良子 


第1部:長編小説
第1章  『ホテル』
生者と死者が集う場所での人間模様─背景にひそむ第一次大戦による喪失感─
甘濃 夏実
第2章  『最後の九月』
光と影の効果から読み解くヒロインの心理─反転する始まりと終わりの意義について─
杉本 久美子
第3章  『友達と親戚』
有産階級の家族関係を凝視─「自己満足」へのアイロニー─
木村 正俊 
第4章 『北へ』
近代という「不穏な世紀」─戦間期に生きる女性と忍び寄る脅威─
小室 龍之介 
第5章 『パリの家』
異質な他者との連携の可能性─引き継がれるレ・ファニュ『アンクル・サイラス』の新しさ─
松井 かや
第6章 『心の死』
日記を書く危険な少女─二つのテクストの抗争─
伊藤 節 
第7章 『日ざかり』
裏切り者たちの第二次世界大戦─スパイ、ファシズム、アイルランドをめぐって─
小室 龍之介 
第8章 『愛の世界』
ビッグ・ハウスへのオマージュ─未完の生をめぐる寓話─
北 文美子
第9章 『リトル・ガールズ』
少女時代を追い求めるオールド・ガールズ─未知の言葉で語るノスタルジア─
渡部 佐代子
第10章 『エヴァ・トラウト』
「ここで私たちはハネムーンを過ごすはずだったのよ」─虚構と現実との境界が揺らぐとき─
鷲見 八重子 

第2部:ノンフィクションおよび短編
第11章 『ボウエンズ・コート』
アングロ・アイリッシュ一族の年代記─失われた館への慈しみを込めて─
木梨 由利
第12章 『ローマのひととき』
謎にみちた旅行記─喪失と再生のあいだ─
高橋 哲雄 
第13章 「相続ならず」
廃墟という相続遺産─プロット、人物、そして場所─
太田 良子 
第14章 「夏の夜」
夕映えの世界に交錯する諦念と充足─二つのアイルランドに向けられたまなざし─
米山 優子
第15章 「父がうたった歌」
戦争ゴシックと融和するリアリズム─悪魔の化身となった元帰還兵の物語─立野 晴子

第3部:ボウエンに関わる他のテーマ
第16章 ウルフとボウエン
ウルフとボウエンのちょっと冷たく、優しい関係─その人生と文学における交流について─
奥山 礼子
第17章 ボウエンの学校小説
大人の世界の入り口に立つ少女たち─少女の声のリアリティ─
田中 慶子 
第18章 ボウエンと絵画
扉絵を手掛かりに読む『パリの家』─マントルピースとは何か─
久守 和子 
第19章 ボウエンと映像
スクリーンに舞う亡霊たち─「死せるメイベル」と「恋人は悪魔」─
清水 純子

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