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書籍紹介
イギリス文学・イギリス文化
ディケンズのジェンダー観の変遷
中心と周縁とのせめぎ合い
著者 | 田中 孝信 |
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ジェンダーの流動化を意識しながら、同時に中心世界の一員としての自己を意識すディケンズはその葛藤なかで自分自身をも含めた社会をどのように見るにいたるのだろうか。彼のジェンダー観の変遷を、主要な作品の綿密な分析を通して論じる。
判型・頁数 | A5判上製・484頁 |
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定価 | 本体4,000円+税 |
ISBN | 4-7553-0229-3 |
出版年月 | 2006年10月 |
序章
1.クウィルプと逆転の構図-『骨董屋』
2.女性、侵犯、そして報復-『マーティン・チャルズウィット』
3.帝国、境界、家庭-『ドンビー父子』
4.セクシュアリティと殺人-『荒涼館』
5.揺らぐ一元支配-『ハード・タイムス』
6.ミス・ウェイドとエイミー-『リトル・ドリット』 ①反抗する自虐者ミス・ウェイド ②エイミーの自己犠牲の本質
7.天使の光と影-『二都物語』
8.デイヴィッドとアーサー ①「鏡」としての窓-『デイヴィッド・コパーフィールド』 ②アーサーの拒絶された母性愛と社会参加-『リトル・ドリット』
9.母性への渇望-『大いなる遺産』
10.階級と禁忌-『われらが共通の友』
11.「不安のとげ」-『エドウィン・トルードの謎』と帝国
結章